通勤や買い物、旅行など日々の生活のほとんどをユーザーとともに過ごす盲導犬。安全で快適な歩行を実現するために、盲導犬は様々な動作で目が不自由な人をささえてくれます。
日本国内での盲導犬の種類は、主に「ラブラドール・レトリーバー」、「ゴールデン・レトリーバー」、「ジャーマン・シェパード」などの人とともに生活することが得意で、人間を誘導することができる大きさなどを兼ね備えた犬種が活躍しています。
盲導犬と目が不自由な人とをつなぐ「ハーネス」は犬の胴体部とそこから伸びるハンドル部から成り立っています。1939年にドイツから盲導犬とともに輸入されて以来、形状に大きな変化はありませんが、犬と人への負担を減らし、より安全・快適に歩行できるよう従来のU字型ハーネスとは異なる新型ハーネスの開発など、改良が続けられています。
ハーネスをつけると
お仕事モードになるよ
古くは、イタリア・ポンペイの壁画に目の不自由な男性が犬に引かれて歩く姿が描かれています。その他の国々の文献や資料にも犬が人を引いて歩いていたと残されていますが、歴史上初めて「盲導犬の訓練」に取り組んだのは1819年頃に活動していたオーストリアの神父さんだといわれています。
1916年頃、戦争で負傷し目が見えなくなった軍人の歩行の助けになれるようにと、世界で初めての盲導犬ユーザーがドイツで誕生しました。その後、盲導犬事業がスイスやアメリカ、イギリスなどに広がり、現在では欧米のみならず世界各国で取り組まれています。
1938年頃、盲導犬を連れたアメリカ人が来日したのをきっかけにドイツから4頭の盲導犬がやってきました。太平洋戦争により一時途絶えた期間もありましたが、1957年に国産第1号の盲導犬(チャンピィ号)が誕生し、現在では日本国内で十数個の団体が盲導犬育成事業に取り組んでいます。
人と犬は昔から
友だちだったんだね